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2009/01/19

ガザ:「停戦」中の攻撃でなおも殺されていく

 イスラエルの「一方的停戦」の本質がどういうものか、ガザで活動を続けるNGO「人権のためのアル・メザンセンター」が声明を発表しており、その要約をエレクトロニック・インティファーダが取り上げています。

 日本の新聞記事や解説と見比べてお読み下さい。

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■イスラエルが停戦を破ったため瓦礫から掘り起こされた遺体
 (アル・メザンセンターのプレスリリース要約)
【Bodies unearthed from rubble as Israel violates ceasefire】
(Press release, Al Mezan, 18/Jan./2009)
 http://electronicintifada.net/v2/article10210.shtml

(元記事添付写真キャプション:イスラエルの攻撃で殺されたパレスチナの男性と新生児・病院の遺体安置所で。2009年1月17日)

 イスラエルは、いわゆる「弾丸を浴びせろ作戦("Operation Cast Lead")」で彼らが奪い取った土地に軍を残したまま、ガザ地区での一方的停戦を告知しました。アル・メザンセンターのスタッフは、イスラエル占領軍(IOF)が昨晩、あるいは今朝立ち去った区域をいくつか訪れました。何週間も立ち入れなかったここを災難が襲ったのが分かりました。占領軍はここで戦争犯罪を犯したと見こまれていたが、それを証明するものが見つかりました。特に、何十人もの民間人の遺体が、破壊された家屋の瓦礫の下で目を覆うような状態で見つかりました。さらに、近くの破壊の様子は、それが、広範囲で、組織的に行われたことをうかがわせています。

 アル・メザンセンターのフィールド・ワーカーは、ガザ北部のEzbet Abed-Rabu、al-Salatin、al-Atatra、al-Israa、そして、ガザ市東部郊外のal-Kashif、al-Rayis Hillsにおいて、街が根こそぎ破壊されたと報告しました。午後2時の時点で、医療班は、家の瓦礫の下や、イスラエル軍がブルドーザーで踏み均した瓦礫の下で、62体の遺体を見つけました。その中には、8人の子どもと10人の女性がいました。瓦礫に埋められた時、彼らが生きていたのかどうかはまだ分かっていません。

 アル・メザンセンターの調査によると、占領軍は、一方的に宣言された停戦を破りました。一日じゅう、砲台、戦車、そして海軍艦艇から銃弾や砲弾が、そこらじゅうに浴びせられました。イスラエルの軍用機も、空爆を始めました、午後10時半、イスラエル軍は、ハン・ユニスの東Khuzaa村の自宅に帰ろうとしていた民間人に攻撃を始めました。その結果、22歳の男性Mahir Abu Irjilaが殺されました。犠牲者と彼の家族は、自分の家から国連の避難所に避難しました。

 これらの死傷者とともに、2008年(【訳註】原文は2009年となっているが間違いなく誤植)12月27日に「弾丸を浴びせろ作戦」が始まって以来、ガザ地区の占領軍に殺されたパレスチナ人の数は1253人に上りました。その中の、少なくとも、280人は子どもで、95人は女性でした。また、4009人が負傷し、その中には860人の子どもと、488人の女性が含まれていました。

 アル・メザンセンターは、ガザ地区で占領軍が作戦を実施した結果、生命と財産がどうなったか、詳細に記録する宣伝を始めました。また、戦争犯罪に相当することが明白な何十ものケースを調査し始めました。

 アル・メザンセンターは、占領軍が、ガザ地区における不均衡で無差別な武力行使を確実にやめる必要性を強調しました。センターは、占領軍が、国際法も市民の生命もまるで意に介さず、作戦を遂行するやり方を目撃しました。センターは、ガザで何が起こってしまったか、調査と記録する努力を続けながら、国際社会が、占領軍の振る舞いに関して、断固とした姿勢をとるよう要求しました。民間人を攻撃目標としてはなりません。そして、武力紛争の間は常に国際法を遵守しなければなりません。いつ交戦状態に戻るかもしれない一方的な解決の結果、アル・メザンは、まだ不安定な状態だと警告されたままなのです。

 アル・メザンは、占領軍が2週間以上前侵入した地域で確認された事実で怒りを表します。それは、その地域に住む民間人と民間人の財産が残酷な方法で破壊された恐怖を立証しています。民間人が殺された、あるいは、占領軍が生存者や負傷した人々を助ける何の努力もしなかたっため、死ぬのに任せて放置されたと、何度も聞かされながら、病院に遺体が運び込まれました。アル・メザンは、この対応を非難します。それは、紛争地域で守られるべき国際法と慣習に対する重大な違反行為です。

 また、アル・メザンセンターは、国際社会に対し、ガザ直の民間人、とくに、イスラエルの攻撃で、彼らの稼ぎ手や、両親、家、そして財産を失った人々への緊急援助を求めます。センターは、UNRWAに、占領軍の襲撃と破壊の結果家をなくした数千人もの避難民への支援に引き続き努力するよう求めます。1月23日に学校が再開されると予想されますが、(【訳註】これまで、学校は避難所として使われていたため)家に帰れない人々の代わりの避難所が必要です。

 さらに、アル・メザンセンターは、今後ガザに住む民間人や民間人の財産に対する占領軍のいかなる攻撃をも未然に防ぐため、国際社会に対し、国際法に基づいた緊急の介入、加えて、多くは戦争犯罪に相当する占領軍の行為を調査するよう、強く訴えます。

 また、アル・メザンセンターは、戦時における文民の保護に関する1949年8月12日のジュネーブ条約(第4条約)における総則第一条(締約国は、すべての場合において、この条約を尊重し、且つ、この条約の尊重を確保することを約束する。)に基づく彼ら自身義務を認める法的で人道的な責任に従って、それらの要求を回復させるものです。

(仮訳どすのメッキー 19/Jan./2009)
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 "The Al Mezan Center for Human Rights"(人権のためのアル・メザンセンター)は、ガザ地区のジャバリヤ難民センターに拠点を置くNGO。いかなる政治団体からも独立して、この地区に留まり、ガザの人権侵害犠牲者を支援し、経済的文化的な生活向上を目指しています。

 立派なホームページは以下です。
 http://www.mezan.org/site_en/index.php

 こういう組織を是非支援するとともに、センターが要求している国際社会の独立した強力な調査団派遣を実現させるため、日本政府にも働きかけていきましょう。

 ガザを支援する歌をたくさん紹介しておられるブログ「サウナでゴリラと二人きり」

 http://d.hatena.ne.jp/boosted/

を書いているオダ タケシさんが、ガザへ国際調査団派遣を呼びかける葉書、FAXのメッセージ雛形を提供されています。とても参考になります。

 http://d.hatena.ne.jp/boosted/20090119/1232352013

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