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2009/01/28

イスラエルの空爆再開に正当性はあるか

 28日未明、イスラエル軍地上部隊が再びガザに侵攻を始めました。

 前日、イスラエル南部キスフィム検問所付近で、道路脇の爆弾が爆発しイスラエル兵1名が死亡したことへの報復で、ラファのエジプトとの境界に掘られた密輸用トンネルとガザ南部の都市ハンユニスを空爆し、検問所を閉鎖したといいます。

 ここで、わたし達が押さえておかなければならないのは、こうした報復に国際法上正当性があるかどうか、ということです。パレスチナ人の武装組織によるとみられる爆弾攻撃で被害が起きたにせよ、翌日に空爆を加えるというのは、あまりにも拙速すぎる対応です。その爆弾が停戦後に仕掛けられたものなのか、そうだとして、それはパレスチナ自治政府、あるいはハマスが組織的に行った結果なのか、それとも、個人や小規模の組織が行ったものなのか、などなど調査するのが先でしょう。その上で、今は国連が現地の視察も行っているわけですから、調査結果を国際機関に申し立てるのがルールというものです。

 イスラエル人の犠牲が軽視されていいはずはありません。しかし、一人の犠牲が起こったからといって、無関係の市民を巻き添えにすることが分かっている空爆を行っていい理由にはなりません。しかも、ガザのトンネルの復旧作業に一般市民が携わっていたことをイスラエル軍が知らないはずはありません。

 停戦条件が双方で合意されていれば、イスラエルもここまで性急な攻撃はできないかもしれません。しかし、今回の停戦は、双方の「一方的」攻撃停止であるため、それを破るにあたって何の国際的合意も必要ありません。「一方的」とはこういうことです。

 空爆はもちろん、インフラが徹底的に破壊され、復興のめどが立たないガザを封鎖することは、個人でいえば未必の故意による殺人に相当します。イスラエル政府は「黙って殺されるままになれというのか」と反論するかもしれません。そうしたら、こう答えるしかありません。「パレスチナはずっとそうしてきたのだ」と。

 現在、たったひとりのアメリカ大統領であるオバマ大統領は、どういう仲介を行うのでしょうか。

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