それでもいいのさ、生きていくしかないんだよ ~ "American Tune"が愛され続ける意味
ポール・サイモンの「アメリカの歌 (American Tune)」は、彼の全キャリアの中でも最も好きな曲です。演奏を聴いて涙があふれてきたというのは、この歌が初めての体験だったと思います。
「明日に架ける橋」や「ボクサー」に描かれた今を生きる人たちの悲しみと希望は、この歌でさらに深く、繊細になりました。この曲がフィーチャーされたアルバム「ひとりごと(There Goes Rhymin' Simon)」が発表された1973年のローリング・ストーン誌の人気投票で1位に選ばれたり、独立200年記念行事で歌われたり、と第2の国歌に近い扱われ方をしているときいています。
バッハのマタイ受難曲をベースにした澄んだメロディに乗せられた歌詞は、字面の上では、シンプルで分かりやすい。でも、その歌詞が具体的に意味するものを、私は最近までつかみかねていました。言い換えれば、アメリカ国民でない私の心をこれほど揺さぶるものは何か、ということです。
ところが、偶然と言うのはおそろしいもので、シンディ・シーハンの休養宣言から復帰にいたるメッセージを訳している中で、「アメリカの歌」を歌っている人物が具体的に浮かび上がってきました。とくに、この歌の中の 'You'が誰を指しているのかが問題でした。主人公と一緒に家出した友達でもいるのでしょうか?いや主人公は孤独のはず、等などスッキリしなかったのですが、この 'You'こそ、シンディが「引退」宣言を"Good-bye America…you are not the country that I love and I finally realized no matter how much I sacrifice, I can’t make you be that country unless you want it."と締めくくったセンテンス中のの 'You'と同じではありませんか。
そう気付いて、思い切り意訳になりますが、今のアメリカ市民とわたし達日本市民ともに共感できるメッセージとして訳し直してみました。
ポールは、悲しみの中の希望を混じりけ無く表現できるソングライターです。「おお、見えるか/この薄明の中に/我々が夜を徹して/誇らしく掲げたものが」で始まる軍歌「星条旗よ永遠なれ」や「山を越え/原野を渡り/海原へ/アメリカに主の祝福あれ」と歌う「ゴッド・ブレス・アメリカ」とともに「アメリカの歌」がずっと愛されている意味に思いを馳せていただければ幸いです。
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「アメリカの歌」
何度も誤解を繰り返し
どうしていいか分からなくなって
その度に一人ぼっちになって苦しんだ
でも大丈夫さ、そういうものなんだよ
僕は骨の髄までボロボロになってしまった
もういつまでも明るく夢を持ち続けることなんてできないよ
僕たちの故郷からこんなに遠く離れてしまってはね
打ちのめされたことのない魂なんて知らないし
僕には打ち解けられる友達もいない
夢は必ず閉ざされ現実に跪かされるものなんだ
それでもいいのさ、大丈夫だよ
そんな風にして僕らはこれまでやってきた
行く先を案じてみても、何が悪かったのかなんて分からない
分からないのに考え続けている
死んでいく夢を見た
僕の魂がふいに身体を離れ、僕自身を見降ろしたんだ
僕をいたわるように優しく微笑んでね
空を飛ぶ夢も見た
目の前には自由の女神が鮮やかに輝き
彼女を超えて海のかなたに漕ぎ出していく夢を
僕たちはメイ・フラワーと呼ばれる船でこの国にやってきて
今では月にだって行けるようになったのに
僕たちの暮らしは不安と絶望でいっぱいで、
それでも僕はこの国の歌を歌い続けている
ああ、それでもいいのさ、生きていくしかないんだよ
僕たちだけが祝福される時代は終わったんだ
それでも、明日は相変わらずやって来るから
立ち止まってみたいのさ
そう、僕は立ち止まってみたいだけなんだ
"American Tune"(Lylic and Music by Paul Simon 1973)
(訳 byどすのメッキー 3.August.2007)
※原詩は以下などをご参照ください。
原詩 http://www.sing365.com/music/lyric.nsf/American-Tune-lyrics-Paul-Simon/47872910DB0822C54825698A000B45AC
動画 http://www.youtube.com/watch?v=AE3kKUEY5WU
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» 8月6日広島被爆 8月9日長崎被爆 [関係性]
被爆から62年、戦後政府はこの重みをどれほど感じてきたのか。
そして、私たちの多くは「平和ボケ」と言われてきたが、基地を抱えた沖縄、米軍・自衛隊戦闘機が飛び交う地域、米海軍の寄港地そして今も戦争状態にあるイラクにさえ他人事として見てきた。
この二度による原爆投下の6日と9日は未だに学び切れていない私たちに自覚し直さす夏であることを教える。そして、心から多くの被災者への哀悼の意を伝えたい。
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この私たちの無関心さは現政府に「改憲」意欲を持たせ、そして平然と「平和」や「悲劇」を口にで... [続きを読む]
受信: 2007/08/08 15:26