« 核の二重基準 | トップページ | 納豆だけならまだいいが… »

2007/01/13

サダム・フセインの不法な処刑は米国の戦争計画の一部だ

 サダム・フセイン元大統領の処刑が、イラク全土に更に悲惨な地獄図を現出させるという懸念は、1週間も経たないうちに、残念ながら、現実になってしまいました。

 この間、イラク高等法廷とその判決、マリキ政権の処刑実行とその後の対応について、集中して批判してきました。そして、さらに増派を行い地獄の火に油を注ごうとしているブッシュ政権に無条件で追従する日本政府の危険性も指摘しました。

 市民平和グループ「STOP USA」が処刑直後に掲載した記事を紹介して、この問題のひと区切りとしたいと思います。わたしは、この問題について事実を詳細に報道するよう、先日大メディア各社に意見を送りましたが、ブッシュ「新政策」を批判する根拠としても、多くの方の共通認識となることを願います。

=========================================================
【サダム・フセインの不法な処刑は米国の戦争計画の一部だ】
"Saddam Hussein's illegal execution is part of US war plan"
(By Bert De Belder, STOP United Stares of Aggression, 31 dec.2006)
 http://tinyurl.com/ycp284
=========================================================

 12月30日の土曜日早朝、イラクの絞首刑執行人は、サダム・フセインを処刑しました。イラクの元大統領は、1982年ドゥジャイルの村人148人を処刑した件で、公式に有罪を宣告されました。事実、サダムはイラクの石油と主権を明け渡すのを拒んだために米国に抹殺されたのです。彼の処刑は、米国の戦争犯罪の長いリストにもうひとつ項目を加えたに過ぎません。

 サダムの審理と処刑は、国際人道法をあからさまに無視して行われました。それは、アムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、そして世界中の平和組織の見解です。表向き、サダムの審理はイラクの国内問題ですが、アメリカの指紋がいたるところについています。サダムを逮捕したのは米軍で、彼はまず米国の空軍基地キャンプ・クロッパーに拘留されました。イラク特別法廷の条文は米国の法律家が作成しました。米国は、裁判所に1億ドル以上を投資して審理に直接介入しました。都合のいいことに、選挙でブッシュ支持を増やすため、まさに米国で選挙が行われるのに合わせて有罪判決が下されました。イラクのひどいニュースをブッシュと彼の一味が帳消しにするためには、サダムの処刑はまたとない宣伝材料なのです。バグダッドへ、つまり、米国がすでに十分損失をこうむった戦争にブッシュはさらに兵を送ろうとしています。

■正義と抵抗

 サダムは、決しておとなしい子羊ではありませんでした。しかし、イラクの人々をクラスター爆弾や白リン弾で攻撃した人々はいつ法廷に立つのでしょうか。彼らはまた、ファルージャとナジャフを包囲し、爆撃と兵糧攻めで人々を虐殺した件で有罪であり、イラク「解放」後人々が我慢しなければならなかった無政府状態と混乱の責任をとらなければなりません。2003年3月の侵略以降殺された65万5000人のイラク人にとって、正義の審判はいつ下されるのでしょうか。アブ・グレイブ刑務所での拷問、そして、米国と英国が行ったその他おびただしい戦争犯罪の犠牲者は何だったのでしょうか。トミー・フランクス、ドナルド・ラムズフェルド、ジョージ・ブッシュ、そしてトニー・ブレア、彼らが裁きにかけられる日はいつか来るのでしょうか。

 サダム・フセイン政権をどのように評価するにしても、占領下の地獄と混乱に比べたらサダムの時代の方がましだと、これまで多くのイラク人が語っています。イラク調査戦略研究センターが最近世論調査を行いました。それによると、約90%のイラク人が、占領前の状況の方が良かった、と回答しました。少なくとも、社会が安定していて、一定の経済力があり、健康を保ち教育を受ける手段が確保されていました。今それらは、遠い昔の記憶の中に見つけられるだけです。

 3年前、サダムが逮捕されても、抵抗運動を抑えることはまったくできませんでした。おそらく、サダムを処刑した後も変わらないでしょう。それどころか、抵抗運動は現在徐々に激化さえしています。ペンタゴンの最新の報告書によれば、2006年8月から11月まで、イラクでは毎日平均959件の攻撃があったとされ、その70%は、連合国、すなわち米国とその同盟国に向けられた攻撃でした。この数字は、2004年4月から7月の期間より2.5倍も多くなっています。この12月は、106人の民間人が犠牲になり、米兵の犠牲者もこの1年で最悪の月になりました。イラクで殺された米兵の総数は2993人にのぼります。サダムの処刑が米帝国主義を敗北と屈辱からどうやって救い出すのか、想像するのは困難です。

(以上仮訳byどすのメッキー)
=========================================================

|

« 核の二重基準 | トップページ | 納豆だけならまだいいが… »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/166379/13476303

この記事へのトラックバック一覧です: サダム・フセインの不法な処刑は米国の戦争計画の一部だ:

» サダム・フセインの処刑を考える [土佐高知の雑記帳]
イラクのサダム・フセイン元大統領が処刑された。 アメリカのイラク統治は、日本統治を模倣しているという話だが、この処刑はどうなるのだろう? [続きを読む]

受信: 2007/01/15 22:14

« 核の二重基準 | トップページ | 納豆だけならまだいいが… »