トップページ | 2006年3月 »

2006/02/28

矛先はそれでいいのか

 民主党が言うところの4点セットは、常識的な民意を持つ国民ならば政権維持を困難にさせるに十分な内容だったのに、堀江氏から武部幹事長二男へのメールをめぐる問題で、逆に自民党を助け勢いづける結果となってしまいました。

 確証を得ているとした民主党の永田議員は、メールのオリジナルさえ見ておらず、既に一部黒塗りされた印刷物を見ただけだという事です。これもあまりにお粗末すぎます。メールの発信元は、国政調査権など使わなくても、ヘッダを見れば、それが本人の発信かどうか位推定できるものです。これだけのものに飛びついて、自民党政治家とはいえその家族を非難した責任は軽くはないでしょう。

 しかし、それでも、です。永田議員らの道義的責任は発生するでしょうが、それ以上の責任を当然視するのは疑問です。

 たとえば国会の場で質問をしている議員に対し「人殺し」とやじったり、地方議会で市長が議員を「虫けら」などと罵倒したりするのは、議会の運営を妨害する行為として不適切ですが、基本的に国会議員は国会内での発言に対して責任を問われないことになっています。そうでなければ、引責が怖くて結果の決まったような質問しかできなくなってしまうでしょう。

 マスコミも、民主党の調査能力の不備を非難するだけでなく、この問題について独自調査をすべきではなのです。ホリエモンと政権党との蜜月は公知のことなのですから、民主党に先んじてスクープ競争をするくらいのことを、どうしてやらないのでしょう。

 矛先が違っているのではないでしょうか。

 自民党は、鳩山氏の謝罪も受け付けない、そして

「国会の品位と権威に関するプロジェクトチーム」 
 http://www.jimin.jp/jimin/daily/06_02/27/180227b.shtml

という冗談としか思えない名称の組織まで立ち上げたようですが、どうしてここまで高飛車になれるのでしょうか。

 郵政民営化に反対する議員は刺客を送って潰し、事実誤認とはいえ、国会では向かうやつは懲罰委員会にかけて議員でいられなくする。

 こういう専制的な国政運営を許しているのは、TVの街頭インタビューで「辞めるのが当然でしょう。嘘ばっかりついているんだから」などと応えている、男性サラリーマンその他の国民でしょう。

 閉塞状況にあって、鬱憤を晴らしたい気持ちになるのは分からないでもありませんが、根本に立ち向かわないで、いじめる対象を見つけて満足していても何も変わりません。

 ホリエモンにしても、所詮は政権党の手の中で自ら世界を飛び回っているかのように思いこんでいた小物にすぎないと思います。

 都合のいい生け贄を捧げて、巨悪はのうのうと惰眠をむさぼっているように見えて仕方ありません。

 嘘も軽率な非難もいけません。でも、それなら、ありもしない脅威をあおって侵略し、十万人を超える無辜の民を殺害し、財産を破壊し、自国民も見捨て、とうとう5日間で1300人超の死者を出す内戦状態にまでイラクを陥れた嘘を、さらに一層徹底的に命をかけて追求すべきなのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/02/25

ジル・キャロルさん拉致犯へ ジャーナリストからの呼びかけ

 拉致犯の提示した期限が迫っています。

 アル・アラビアのTVクルーで、キャロルさんの救出にも協力をしてきたAtwar Bahatさんら3人の女性が、22日殺害されました。クリスチャン・サイエンス・モニターは、この報せを受け哀悼の声明を発表しています。

 キャロルさん救出を求める必死の取り組みは続いています。

 24日に英国のメディア"Monsters and Critics"を通じ著名なジャーナリストThomas Houlahan氏が犯人に呼びかけた文章を紹介します。

(以下どすのメッキーによる仮訳)

【To Jill Carroll`s Captors】
(By Thomas Houlahan  24 Feb.2006 Monsters and Critics.com UK )
http://tinyurl.com/mgbwf

 2月26日までにイラク人の女性服役者の解放に関する要求に応じないなら、Brigades of Vengeance(「復讐旅団」の意味、ジル・キャロルの拉致犯)は、彼女を殺すと脅迫したと伝えられている。

 この報道を見守っている世界の人々の多くと同じように、私は、深くイラクを愛し彼女に起った事に値するようなことは何もしていない女性、ジル・キャロルさんが、無事彼女の家族と、彼女の仕事に返されるよう祈っている。

 多くの人と異なり、私はジャーナリストであり、彼女の拉致犯に呼びかける機会を持っている。したがって、私は彼らにいくつかのことをよく考えるよう求める機会を行使しようと思う。

 第1に、彼女の拉致犯が憂慮しているイラク人女性服役者は、米国の監禁から完全に解放されようとしている。ジル・キャロルを傷つければ、その手続きは早まるどころか遅くなるだろう。

 イラクのジャアファリー副首相は、米国の監禁政策に批判的だ。彼は「イラク人の監禁は米軍にとって良いことではなく、イラクの政治プロセスを阻害している」と言った。また、ジャアファリーは、一月で1500人を解放するのを目標に500人の服役者を解放する計画が進められていると語った。

 ジャアファリーは、米軍が梃入れ策としてイラク人女性を逮捕し彼女らを利用する事に特に批判的だ。「彼女らにどんな経緯があろうと、全ての女性の拘束に反対だ」と彼は語る。「圧力の道具として女性を利用するべきではない。そして、私は、いかなる理由であれ、彼女らの誘拐に反対だ」

 現在彼は、米軍が管理している全ての女性を移送させ、無実の服役者を解放するために働いている。4人はすでに解放された。

 米国の監禁から女性達が解放されるのは、もう時間の問題にすぎない。

 2番目に、この政策がいかに攻撃的なものであっても、キャロルさんだけでなく、彼女の愛する家族も、それに対して責任がないことを、拉致犯に訴えたい。

 別のレポーターが、イラクの様々な問題をイラクの人々のせいにした時、ジル・キャロルはこう答えたのだ。「イラク人を非難しないで下さい。彼らの行っていることは政府に責任を求めるべきなのです」

 私は、イラク人を怒らせる米国政府の政策のせいで、ジル・キャロルを罰しないよう拉致犯に求めたい。彼女が、指名手配中の男性の家族に対する梃入れとして潔白な女性を監禁する事が間違っているということを、分かっているのは疑いの余地がない。間違いなくそうだと思う。

 3番目に、この点は指摘する価値がないほど明らかだが、どうしても私は言いたい。Brigades of Vengeanceは、完全に無実の女性を誘拐し殺害しておきながら、梃入れとして無実の女性達が監禁されているのを非難する事はできない、ということだ。

 ジル・キャロルが殺されれば、彼女の拉致犯は、無実の女性を殺害したことを世界中のムスリムによって糾弾されるだろう。 要するに、彼らは大きなプロパガンダの勝利を敵に手渡してしまうことになる。

 4番目に、ユナイテッド・プレスのClaude Salhaniが指摘したように、西洋の多くがイスラム教は「暴力的な宗教」だと主張し、ムスリムによる暴力的な行動が、西洋における反イスラムの影響力を助長し、イスラムを恐れるレベルをあげている。

 ジル・キャロルを拘束しているのが誰であれ、彼女を傷つければ彼らの敵の影響力を助長させるのは明白であり、それを彼らが理解するのに望みを託すだけだ。

 5番目に、もしジル・キャロルを拉致した犯人が、イラク女性の不当な監禁のような権力の濫用に本当に心を痛めているのなら、ジル・キャロルのような人々こそ女性達の最良の擁護者なのだ。

 ジル・キャロルを傷つければ、イラク市民の自由を守ろうとしている独立ジャーナリスムの類は、疑問の余地なく、ほぼ壊滅してしまう。

 ジル・キャロルの拉致犯が、イラク当局の虐待行為を真実憂慮しているのなら、これは慎重に考え直すべき価値がある。

 イラクでの虐待行為の多くは、報道によって暴かれた後でしか解決されていないように見える。例えば、もし報道で取り上げられなければ、アブ・グレイブ刑務所のイラク人の服役者は、まだ裸に革紐をつけて引きずり回されていたと私は確信している。米国メディアからの圧力で、当局は刑務所内の処遇を変えたのだ。

 イラクの事件を取材するのに伴う危険のために、取材に必要な米国のレポーターの不足は深刻だ。そこにいる人の多くは危険に対しあまりにひるんでいるために、米軍に囲まれなければ何処にもいかない。

 ジル・キャロルを傷つける事は、実際にはイラクにいる圧倒的多数のジャーナリストを「エンベデッド」させることを保証するだろう。ジャーナリスト達は、米国職員達の望むところへ行き、米国職員達が見せたいものを見てくるだけだ。

 要するに、それは、ジル・キャロルの拉致犯が彼女を傷つける事によって、彼らの敵に手渡しているもうひとつの勝利なのだ。

 そこで、Brigades of Vengeanceのメンバーがこれを読んでいるなら、私はここに提案を持っている。あなた達はあなた達がいる場所を示す。次に、スンニ派の宗教指導者を含む何人かの人々が、ジル・キャロルを安全で健康に取り戻す方法を見つけるために、あなた達に接触を試みる。彼らとよく話をして、無実の女性を、彼女の家族と仕事に戻らせてください。

(仮訳おわり 25 Feb.2006)

「エンベデッド」というのは、いわゆる軍に正式に許可されて同行する従軍取材のことです。キャロルさんを殺害あるいは傷つける事は、ただでさえ不足してる真の取材(「ホテル・ジャーナリズム」や「エンベデッド」でない)を崩壊させるおそれがあり、それはイラク市民を虐げるものへの国際的な圧力がなくなることを意味する、とThomas Houlahan氏は危惧しています。

 キャロルさんの救出活動を追う事で、私は、イラクで米軍や傀儡政府による非道な残虐行為がまだまだあることと同時に、それと真摯にたたかっている人々がたくさんいること。特に、キャロルさんを救う事を、自らの活動をヤスリにかける行為としてとらえている多くのジャーナリストがいることを知りました。

 高遠菜穂子さんら、日本の誘拐被害者をを救うために世界中の人が協力してくれました。わたし達はこんどはそれに応えなければ。

 【イラクの女性囚人に自由を、ジル・キャロルに自由を!】
 http://new.petitiononline.com/freejill/petition.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/02/22

ジル・キャロルは、「ホテル・ジャーナリスト」ではない

 クリスチャン・サイエンス・モニター誌のサイトは、キャロルさん救出のために特別のページを作っています。

http://www.csmonitor.com/2006/0113/carroll_update.html

 20日に配信された記事は、宗教の壁を越えて彼女を支援する動きが世界に広がっている理由を伝え、現場を見に行く勇気のない「ホテル・ジャーナリズム」を痛烈に批判しています。

(以下どすのメッキー仮訳)

【Jill is no "hotel journalist"】
http://www.csmonitor.com/2006/0113/carroll_update.html
(Chritian Science Monitor 20 Feb. 2006)

 アル・ジャジーラのチュニジア人キャスターMuhammad Krishanは、2月15日、パレスチナの独立系新聞「Al Quds Al Arabi」のコラムで、ジル・キャロルの釈放を求めた。彼は、イラクで実際に何が起っているのか調べるために外へ飛び出す彼女の意欲を賞賛した。以下に抜粋した彼のコラムの翻訳はMideastWire(http://www.mideastwire.com/index.php)の厚意によるものである。

 ジル・キャロルと一緒に仕事をしたか、彼女の事を聞いた人は誰でも、彼女がいかに仕事を愛し、献身的に働いたかを激賞する。だが、彼らが示す最も重要な事は、アラブの問題をレポートするときに、キャロルがイラクに行く前でさえ、何が本当に起っているのか理解しようとしていたことだ。われわれの地域に送り込まれた多くの西洋のジャーナリストが採用する先入観に満ちた見方とはかけ離れている。そのうえ、キャロルは、土地の人にも外国人ジャーナリストにも地獄(決して誇張ではない)となる場所、あるいは最近の国際的な紛争で最も大きな墓地へ行くために、平和なヨルダンを後にした。

 近ごろ多くのレポーターがイラクで見ているのは、バグダッド空港かパレスチナホテルだけだ。彼らは空港へ戻る時以外全ての時間をホテルで過ごしている。イギリスの辛口ジャーナリストRobert Fisk は、彼らを「ホテル・ジャーナリスト」と呼ぶ。

 彼らはどこにも行かず、ただアメリカに保護されたホテルの中に腰かけ、コーヒーや紅茶をちびちびやりながら、事件や声明を取材するにはイラクの写真家やジャーナリストを雇うのだ。そして彼らのうち何人かはそうした記事を書いたり送信しはじめたりするか、モスクをバックにテレビでしゃべったりする。

 バグダッドの通りや、モスクから教会まで礼拝の場所で、死があまりに日常的になったため、今は誰もこうした姿勢を非難しない。しかし、若い女性ジャーナリスト、そしてアメリカを代表するジャーナリストのひとりが、その溢れる勇気とジャーナリスティックな誠実さのために、そんなやり方で事態に対処するのを拒んだという真実に感謝するだけでも、書く価値がある。ジャーナリストが自分自身の眼で事件を見ておらず、彼が雇っている人の言う事で茶を濁しているのだから、「ホテル・ジャーナリズム」は、事実の歪曲、誇張、誤解の危険性を増大させる。彼らが今日のイラクにおける政治的あるいは宗教的偏見を乗り越えていることを誰も保証できない。

 一般論として、彼の報道が好きか嫌いか、あるいはその内容にかかわらず、どんなジャーナリストの誘拐も拒絶する。そして、もし誘拐されたのが、自分自身の眼で見たままに、あるいは、市民や政治家の証言やそれ自身が意味を持つ人道主義のセッションから書きとめたたままに、イラクの毎日の苦しみを伝えるジル・キャロルのような能力を持つジャーナリストだったら、事実はいったいどうなるのだろう。

 誘拐犯に対し、わたし達が依然彼女の釈放を懇願するのは、アメリカ人やイラク人の協力者達が犯していることの責任をジル・キャロルに負わせる事はできないからである。

(仮訳ここまで どすのメッキー 22 Feb.2006)

「ホテル・ジャーナリスト」という言葉が出てきますが、パレスチナ・ホテルに滞在するのはそれでもましな方で、自国にいて、通信社や海外記事の孫引きや、TV情報の受け売り、編集でジャーナリストを名乗っている人のなんと多い事でしょう。

 「地獄(決して誇張ではない)となる場所、あるいは最近の国際的な紛争で最も大きな墓地」へ旅立ち、その中で危険を恐れず民衆の苦しみを伝えようとした彼女の勇気と誠実さに、わたし達は応えなければならないと思います。

 また、誘拐犯は、敵を見誤り、イスラームに反する行為に手を染めてはいけないと思います。彼女を殺す事は、イラクの真実、イラク戦争の事実から、世界の目をますます遠ざける事です。

 ワシントンに直接メッセージを送りたい人は
 President Mr.George W. Bush
 president@whitehouse.gov

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/02/20

米国のイラン攻撃を阻止する国際署名

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

■■ 米国のイラン攻撃を阻止する国際署名のご案内 ■■

Only the People will stop the war StopWarOnIran.org
http://stopwaroniran.org/
http://stopwaroniran.org/petition.shtml

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

■アメリカが今度はイランを攻撃するのではないかとの懸念が強まり、戦争反対の国際署名運動をアメリカのグループ"StopWarOnIran.org"が開始しました。

 以下の手順をお読みいただき、ぜひご協力をお願いいたします。転送転載歓迎です。

■手順

署名のページは、以下をクリックしてください。

http://stopwaroniran.org/petition.shtml

では、かんたんな署名方法です。

(1)上のページの右側のフォームで(*)印のついているのが必須入力項目ですので、これのみ説明します。

 First Name:名前 例 Hideki
 Last Name:姓 例 Matsui

 名前を公表して構わない方は"Add my name to the online list of signers on StopWarOnIran.org"の前にチェックを入れて、その下の""List my organization"の3個の選択肢は""as a signer"のままにしておいて下さい。

 Address:町名以下の住所 例 1-2-3 Kanamori-cho
 City:市町村 例 Hiroshima-city
 State/Region:'Other'を選択
 ZIP:郵便番号を'-'を入れずに
 Country:'Japan'を選択
 Area Code and Phone:市外局番を含めた電話番号
 Email:電子メールアドレス

 StopWarOnIran.orgから情報が欲しい方は、"Sign me up for updates and action alerts from stopwaroniran@stop-war.org (low volume) "の前にチェック。

(2)ここまで入力したら一番下の[Submit]をクリック

(3)用意してあるメッセージが表示されるので、[Preview message]をクリック

(4)送りたい人リストが出てきますので、スクロールして顔を眺めたら一番下の[Send Message]をクリック

(5)"Thank you for letting President Bush, Vice President Cheney, Secretary of State Rice, Secretary of Defense Rumsfeld, U.N. Secretary-General Annan, Congressional leaders, and the media know you want NO WAR ON IRAN! ”というお礼のメッセージ画面が出たら終了。

■用意されたメッセージの日本語訳

 私は重大な関心を持って、米国の新しい戦争(今回はイランの人々に対して)の脅威が増大しているのを見守っています。

 メディアは、イランがいわゆる核の脅威を引き起こし、米国が軍事行動を起こす必要があると仮定する報道でいっぱいです。こうした報道は、数ヶ月のうちにイラクでの戦争に導いた「大量破壊兵器」のストーリーを思い起こさせます。

 イラクへの不法な侵略に導くために、ブッシュ政権は、イラクは大量破壊兵器を大量に備蓄していて、45分以内に米国に対し核兵器や生物化学兵器で攻撃を開始することができると断言しました。

 アメリカは直ちに攻撃しなければならない、「キノコ雲が発生するという決定的証拠(the smoking gun )を待つ」ことはできない」と、ブッシュ大統領は言いました。今、わたし達は誰でも、この宣伝が侵略戦争を正当化するためのでっちあげだったことを知っています。

 もはや、こうした報道はすべて、イランの人々に対する軍事行動を正当化するために同じようにつくられたものだということが分かっています。イランを国連安保理事会に連れて行くのは、一方的な攻撃を始めるための前奏曲です。ちょうどイラクの場合のように、どんなアメリカ政府による主張も公平な検証に耐えうるものではありません。イランは核拡散防止条約(NPT)で求められる事をこえて、押し付けがましく屈辱的な査察に従いました。いずれの査察でも、イランが核兵器開発に着手しているという証拠は見つかりませんでした。

 民間居住地域に核兵器を使用した政府はひとつしかありません。そして、同じ国が地球上で最も大量破壊兵器を備蓄しています。最も危険で信じられないことには、まさに今この瞬間にも、単に脅迫するだけではなく実際に使うために、新世代の戦術核兵器が開発されているのです。その国は、言うまでもなくアメリカ合衆国です。核兵器の恐ろしさについてあるがままに議論するには、ペンタゴンに備蓄された大量破壊兵器と、アメリカ合衆国の攻撃と介入の歴史を含めるべきでしょう。

 イランはアメリカによってたいへん苦しめられました。アメリカが、民主的に選出されたM.モサデク博士の政権を転覆し、パーレビ国王に玉座を戻したこと(CIAがもっとも自慢する成功)を思い出します。25年にわたり、数百万のイランの人々が痛ましい命の犠牲と引き換えに圧制を打倒するまで、シャーは、まずアメリカの石油会社の利益のために鉄のこぶしでイランを支配しました。過去27年間、アメリカの制裁のために、イランが発展する権利を妨げ、人々にたいへんな苦しみを味あわせたのです。

 今、中東における新しい戦争がもたらす荒廃に反対するすべての声を、大きく告げることが不可欠です。私は、ワシントンが、イランの人々に対して制裁、敵意、そして虚偽の宣伝を行うのをすぐにやめるよう強く求めます。私は、イランに対するどんな新しい攻撃にも反対します。わたし達には帝国のための終わりのない戦争ではなく、人間が必要とする基金こそ必要なのです。

(仮訳 どすのメッキー 16 Feb. 2006)

-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/02/19

ジル・キャロルさん その後

どすのメッキーです。

 ジル・キャロルさんが拉致され、女性服役者の解放が要求されている件、あまり日本ではフォローされていないと思うので、ここでも重視してお伝えします。

 事態は緊迫してきました。

 ジル・キャロルさんを拉致したグループは、クウェートのTV局Al Raiを通じて、最終期限を2月26日に決め、それまでに拘置所からすべての女性囚人を解放しなければ、ジル・キャロルさんを殺害すると伝えてきました。

 米軍は、まだ5名の女性を拘留したままです。キャロルさんの精神および健康状態は良好であり、彼女の通訳が射殺されたとする報道は誤りだと犯人側は主張しているようです。
 9日にAl Raiで放映された新しいビデオで、キャロルさんは、現在自分は健康であり、彼らの要求をできるだけ早く受容れるよう、もう時間がない、と訴えています。

 ロサンジェルス・タイムズに、大変共感する記事を見つけました。

 後半、記者の思いを語った部分を訳してみました。

 当然どこにもジコセキニン論などありません。記者の、当たり前の人間らしい姿勢を見てください。

(以下記事後半を。どすのメッキー仮訳)

【Will we let Jill Carroll be killed?】
「わたし達はジル・キャロルを殺させるのか?」
(by Peter Singer LA Times 15th Feb. 2006)
http://tinyurl.com/7okws

 誘拐犯に対するルールは絶対的なものだろうか?わたし達が議論する必要がないほど明白なものだろうか?

 テロリストと交渉した経験の豊富なイスラエルはそんな風には見えない。例えば、イスラエルは、2004年1月、イスラエルのビジネスマンElhanan Tannenbaum と3人の兵士の身柄をヒズボラから解放するために約30人の囚人を解放した。イスラエルのこのような対応はこれが初めてではなかった。

 キャロルがわたし達の娘なら、犯人の要求を満たす努力をしないものがあるだろうか。同じように、彼女がブッシュ大統領の娘のうちのひとりだったら、要求を満たすべきかどうか彼が考えないなどと信じられるだろうか。彼がそうしなかったら、人間として最低だと思わないだろうか。

 知っているように、大統領の責務は父親としての責務に優先するかもしれない。国家のリーダーは、毅然とした態度を示さなければならない時がある。また、彼は国家の利益のためには子ども達を犠牲にすることさえ要求されるかもしれない。しかし、もちろんそれは最後の手段であり、賭けが本当に重要でなければ行うべきではない。今の場合、賭けはそれほど重要か?そうは思えない。

 もし犯人の要求が、イラク軍に拘束されている5人の女性服役者の解放だけなら、ひとりの若い女性を救うために払われる対価としては、比較的妥当に思われる。

 わたし達が知っている限り、これら女性服役者の中に、重要な反政府のリーダーや、解放すれば重大な脅威になるような者はひとりもいない。そのうえ、アメリカは1月26日に他の5人の女性を解放しているのだ。(この解放が犯人の要求と無関係と言われていることに注意しなければならないにしても)

 報道官は、米軍とイラク政府が「女性の事例を正規の手続きによって処理し、もう拘束する必要はないと決定した」と言った。残りの5人のケースの処置が加速されれば、多分彼女らもこれ以上拘束される必要はないことが判明するかもしれない。キャロルが処刑された後にそうした結論が出されれば、それは悲痛な皮肉だ。

 わたしにとって、女性服役者を解放することが間違っているとは、明白でない。キャロルの命を救うためにわたし達ができる限りのことをするという緊急で道徳的な要請があるかどうかにかかわらず、解放は、きっと正しい事だろう。

 けれども、わたしは、これらの女性が拘束されている根拠を十分には知らない。少なくともブッシュ政権はそれをわたし達に話してもいいのに。わたし達は、わたし達が何をすべきか議論を始めることもできたのに。本当に、キャロルが言うように、私たちは早くそれをしなければならないのだ。

(仮訳おわり)

■署名のページ
http://www.petitiononline.com/freejill/petition-sign.html?

 自分たちの苦しみを世界に伝えてくれるジャーナリストを拉致し殺害する等と言うのは、抵抗組織にとっても自殺行為のはずです。もちろんどんな人に対する暴力も認められませんが、無差別に誘拐が繰り返される今のイラクでは、危険な場所に単独でしかも丸腰で現れる良心的な外国人ジャーナリストが、格好の標的になってしまっているのはやりきれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イラクの女性服役者に自由を、ジル・キャロルに自由を!

どすのメッキーです。

 以下は、私が2月3日と9日に流した情報をあわせて、再編集したものです。最初に流した時は抵抗を覚えながら「女性囚人」という表現を使いましたが「女性服役者」に改めました。
 
【イラクの女性服役者に自由を、ジル・キャロルに自由を!】
http://new.petitiononline.com/freejill/petition.html

(以下、どすのメッキーによる呼びかけ文の仮訳)

米国議会、上院、米国陸軍、米国大統領へ

イラクの女性服役者に自由を、ジル・キャロルに自由を!

 2006年1月30日アル・ジャジーラ衛星放送で放映された、米国のフリーランス・ジャーナリスト、ジル・キャロルが米国およびイラク当局の拘置所からすべての女性服役者を解放するよう訴えたビデオに照らして、

 レジスタンスにかかわっていると疑われる妻を、彼女らの夫の投降の「梃入れ」となるのを期待して、駐留米軍が投獄していることが、最近、米軍の文書で発覚したことに照らして、

 米国のイラク占領が不法で破壊的な性質を持ち、それによって何万人もの命が殺されたことに照らして、

 家庭で絶対に必要な教育、健康、社会サービスの計画が大幅に削減されている一方で、米国の納税者が納めた何十億ドルもの資金がこの戦争につぎ込まれていることに照らして

 以下に署名したわたし達は、ジル・キャロルの家族と、イラクの女性服役者の家族のために、米国政府及びイラク政府当局が拘置所のすべての女性服役者を無条件で解放し、ジル・キャロルを直ちに解放する事を要求します。

(仮訳おわり)

署名のページは
http://www.petitiononline.com/freejill/petition-sign.html?

Name:(名前)
Email Address:(メールアドレス) 
のみ入力して、ページ末の"Preview Your Signature"ボタンを押してください。
続けて、その後の確認画面で"Approve Signature"を押すと完了です。

 呼びかけ人は、ジャーナリストのToufic Haddad氏。

 ジル・キャロル(Jill Carrol)氏は、28歳の女性リポーターで、2003年の10月から2年間の長期にわたりイラクで仕事をしていましたが、今年1月7日にクリスチャン・サイエンス・モニター誌のアサインメントで、スンニ派指導者のアドナン・アル=ドゥライミ氏とのインタビューに向かう途中拉致されました。

 米英軍の侵攻後、キャロルさんは、「できるだけ早く現地に入り、イラクの人々や文化、生活習慣、政治などを学んだ上で、深い背景知識を持って正確に報道したい」と語って、危険を承知でイラク入りし、イラクの民衆の苦悩にも共感し、悲惨の実態をレポートして来ました。

 彼女の良心的な仕事を知るイスラム社会でも支援の輪はひろがり、1月23日に「アメリカ・イスラム関係評議会」の使節がバグダッド入りし、現地で釈放の働きかけを強めているほか、イギリスやヨーロッパなどのイスラム団体も解放を求めるアピールを発表するなどしています。

 米政府は、彼女を誘拐したグループの要求は服役者の解放ではない、と言っていますが、5人の女性を含む400人を越えるイラクの服役者がすでに解放され、あと5人の女性が米国管轄下の拘置所で拘留されています。

 レジスタンスに関わっていると疑われるものの妻を投獄するという卑劣な方法は、最近暴露されましたが、これはイスラエル占領軍がパレスチナで長い間行ってきた方法でもあります。

 署名の呼びかけ人Toufic Haddad氏も、フリーランスのジャーナリストで、ラマラ在住。英語月刊誌"Between The Lines"の共同設立者兼共同編集者。オスロ合意と民族隔離政策への批判的見解を展開しています。この雑誌はWEBサイトも持っていましたが、現在サイトは休止中です。(事情は不明)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

プロフィールらんの絵について

どすのメッキーです。

 プロフィールの絵は、19世紀のイギリスの画家G.F.ワッツの「希望」です。

 ワッツは、それまでの絵画の方法を覆すような革新をした人ではありませんが、愛、希望、進歩、といった抽象的でデリケートな概念を繊細な擬人像でイメージ化することに長けた画家でした。

 代表作「希望」では、手がかりのない静謐な空間に、多分地球を意味する褐色の球体が浮かび、その上で、目隠しをした女性がたった1本残った竪琴の弦の響きに耳を澄ましています。琴を握る手の緊張や固く結んだ口元からその必死さが伝わってきます。この絵が発表された時、その沈んだ雰囲気から、題名は「希望」ではなく「絶望」が相応しいのではないかと評されたといいます。

 しかし、私は「希望」とはそういうものではないか、と思うのです。夜ひとりでこの絵と向かい合っていると、不思議と自分がほんの少し前向きな気持ちになっているのに気付きます。「希望」とは花火やアドバルーンではありません。目の前の苦しみや矛盾を一気に解決してしまう事を夢見るより、ひとつひとつを乗り越えていく意志を保ち続ける事のほうがずっと大変です。

 これまで、絶望の中から命懸けでひとすじの「希望」をつないできた人たちに思いをはせて、この絵をかかげます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トップページ | 2006年3月 »